Farewell my colleague

アメリカ社会、特に私の業界では当然のことなのかもしれませんが、気付くと同僚がいなくなっていることがままあります。先日も、やっと仲良くなってきたな、と思え始めて来たアメリカ人がいなくなっていました。もちろん上司の間では話がまとまっているのでしょうが、いつも突然です。いなくなってしまったという表現に、語弊はないと思います。

先週の木曜日に体調不良で休み。金曜日も何故かいない。月曜日の朝に後ろ姿を見たので、ああ、体調がよくなったのかな、よかったな、と思っていたのですが、午前中に引き継ぎを終え、そのまま帰路に付いてしまいました。残念なことに、挨拶も出来ませんでした。


同じアメリカでも州法によって異なるので一概には言えませんが、カリフォルニア州では雇用する側の意思でも、雇用される側の意思でも、2週間前の通知(Two week noticeという)があれば、雇用/被雇用関係を解消出来るという法律があります。しかし、例えば雇用している側が月に2回サラリーを払う決まりであれば、半端な日数分の給与を計上するよりも区切りのよいところで契約を打ち切ったほうが都合が良いらしく、最悪離職の意を伝えたその日に即解雇となる場合もあります。

大手企業のリストラも大変ドライに進行するようです。上司の間で予めリストラ用のリストを作成し、ある計画された日の午前中に一斉にリストラ対象の人材を部屋に呼び、通知します。リストラ対象となった人は、昼までにオフィスを出なければならないことが多いと聞きます。


今回の同僚の解雇にはかなりのショックを受けました。アメリカで働く厳しさ、恐さを感じます。実力が物を言うこの社会構造にどう向き合って行かなければならないかと考え込んでしまいました。しかし、不思議ですが、よし、やってやろうじゃないの、と意を新たにする自分もそこにいるのです。

アメリカでの生活は、私の気性も多少変えつつあるようです。