Symbol Font on PostScript

PostScriptにはSymbolというフォントが用意されています。ギリシャ文字を用いるにはこのフォントを使用します。例えば、πを出力するには以下のようにします。

/Symbol findfont
10 scalefont
setfont

0 0 moveto (p) show

文字は8進数数値としても与えられることが出来ます。8進数数値はバックスラッシュでクォートします。例えば、子文字のpは8進数数値で160であるため、以下のコードは前出のコードと同じ結果となります。

0 0 moveto (\160) show

8進数数値を用いる利点の一つは、non-keyboard characterの指定を可能とすることでしょう。8進数数値と記号の関係は覚えられるものでもないので、Helveticaフォントを併用し、表にしてみました。各8進数数値以下の左がHelveticaフォントでの出力、右がSymbolフォントでの出力です。出力にはdvipngを用いています。


Mac OS Xに付属しているPreviewアプリケーションもPostScriptを扱うことが出来ます。以下の表はPreviewを用いて出力したものです。

Previewによる出力は、総じてdvipngを用いた出力よりも美麗で、可読性が高いよう感じています。特に小さくフォントを用いる場合は、Previewによる出力のほうが圧倒的に美しいのです。上述の表よりもフォントを小さく設定して出力し、部分的に比較したものが以下です。


さて、PreviewによるSymbolフォントの8進数数値360にはアップルマークが割り当てられていました。アウトラインフォントですので、大変美しい出力を得られます。

この出力に用いたPostScriptのコードは以下です。

10 10 translate

/Symbol findfont
200 scalefont
setfont

0 0 moveto (\360) show

/Helvetica findfont
6 scalefont
setfont

0.8 setgray
50 20 moveto (This Apple logo is rendered by Preview.app.) show